「魔法少女まどかマギカ」の劇場版を前後編一気見してきました。
ストーリー自体はテレビ版から好きだったので楽しめましたし、また音声を取り直ししている関係で、演技の安定感があってよかったです。
さて、それはさておき。ひとつ気になったのが「テレビの時間」と「映画の時間」との差について。
実は、映画を見ていたときにテンポ感、リズム感、そういったものについては、あまりよくないなぁ、と感じていました。
こちらがストーリーを知ってしまっているから、というのもあるのですが、ここで一区切り、という意識で見てしまう部分が何カ所かありました。マミさんがマミられるテレビ版3話「もう何も怖くない」の後の余韻や、ほむほむの真相が明かされる第10話「もう誰にも頼らない」のラストに流れるコネクトなど……テレビ版では有効に機能していた演出が、少し空回りしていたように感じました。
やはり、見る方の頭……意識が「2時間の映画を見るぞ―」と「30分のアニメを見るぞ―」では違うのでしょう。30分のアニメだと5分で世界に入り、10分で盛り上がり、ラスト5分で気持ちを揺さぶられる、というフォーマットができていて、さらに一週間のクールダウン&設定を脳内で保管する時間があるため気にならない部分があります。
しかし、映画で一気に見ると、「この部分……ちょっと早送りしたい……」という意識や「あれ、こんなにあっさりしたシーンだったっけ?」という意識など、テレビ版では感じなかったテンポの悪さ、リズムの悪さを感じます。
時間の長短の問題ではなく、例えば短くとも「映画スマイルプリキュア」を見たときにはストーリーの起伏が心地よくて、十分以上に満足しました。そういった意味で「映画のために作られた映画」と「テレビ放送を編集した映画」のリズム感の違い、テンポの違いが出てしまったのだと感じました。
実はこの感覚、先日見た「TIGER&BUNNY」の劇場版でも感じました。後半のオリジナル展開はともかく、前半のテレビ版1〜2話の再編集は、ストーリーなどはともかく、テンポ感は悪かったなぁと。
そういった意味で、テレビ版を元にしつつも完全に再構築したために、映画のテンポ感、リズム感のあった「ヱヴァンゲリヲン序」「ヱヴァンゲリヲン破」などは凄い作品なのだな、と認識いたしました。とりあえず、まどかにしろ、タイバニにしろ、完全新作がまた劇場版で見られると言うことなので、そちらを楽しみにしていきたいと思います。
またあした。